健康食品の基礎的な知識


      健康食品の種類      


ミネラル類

カルシウム、マグネシウム

 骨粗しょう症の予防にと注目されている成分です。カルシウム自体は吸収効率の悪いミネラルですが、乳酸カルシウム、クエン酸カルシウムなどの比較的吸収の良いものから、炭酸カルシウムなど吸収のあまり良くないものまでいろいろなカルシウムがあります。
 カルシウムの吸収にはビタミンDが必要ですから、それが含まれた製品の選択が望ましいです。また最近ではカルシウムとマグネシウムの関係に注目が集まり、カルシウムとマグネシウムの比率が2対1になるような摂取が望ましいという観点から、その割合で両者を含んだ健康食品も市販されています。
 マグネシウムの許容上限摂取量を考慮して、カルシウムで1000mgまでの摂取に関しては、カルシウム&マグネシウム・サプリメントとして両者が対になっているものを選択するとよいでしょう。

★ビタミンDが吸収率アップ
★マグネシウムとコンビで
 

亜鉛

 ジンクとも呼ばれる亜鉛の健康食品は男性の強精剤として有名で、市場にも出回っています。しかし、亜鉛の摂り過ぎは過剰症を引き起こす可能性があります。亜鉛の過剰症は1日2g以上の摂取で起こるとされていますが、1日100mgを摂ることで逆に免疫力の低下を招くこともあります。許容上限摂取量は日本の場合30mg、アメリカでもサプリメントとして50mgの摂取が一般的ですから、マルチビタミンにプラス亜鉛といった場合の摂取をする際には、トータルの摂取量を計算する必要があります。また、カキのように亜鉛の含有量が非常に高い食品を摂るときは、亜鉛の健康食品を控えても良いでしょう。
 亜鉛は、高齢者に特に不足しがちと報告されています。有害金属の体外への排出を促したり、免疫力のアップも図れることから、マルチビタミンの中に亜鉛が含まれているものが高齢者の方にお薦めの製品です。

★過剰症に注意
★高齢者は特に不足しがち



 日本人に非常に多い、鉄欠乏性貧血の予防のために使われています。鉄の吸収率は非常に低いのですが、ビタミンCと一緒に摂ることで吸収率のアップが図れます。
 最近では貧血、生理のある女性、出血性の病気の人、激しいスポーツを常にしている人以外は、鉄を含まない製品が薦められています。鉄自体が、体内で活性酸素の発生を促すとされているためです。
 とはいえ、非常に重要なミネラルであることに間違いはありませんから、自分の状態を十分に検討したうえで、鉄を含むものかそうでないものかを選択してください。

★ビタミンCが吸収率アップ
★自分の状態を把握し上手な利用を

セレニウム

 アメリカでは非常に人気のある健康食品ですが、日本ではまだセレニウムの単体の健康食品は少ないようです。活性酸素を除去して抗酸化作用を増強するミネラルで、ビタミンEと一緒に摂ることでその効果を増します。
 セレニウム含有量の少ない土壌で、心筋障害による死亡率の高い地域の人にセレニウムを投与したところ死亡率が低下し、その予防効果が確認されたそうです。
 セレニウムは水銀と体内で拮抗し、水銀の毒性を弱める効果があることも報告されています。日本で買う場合は、セレニウム入りのマルチビタミンを探すとよいでしょう。単体で摂る場合には、まずは100μgのものを選択して下さい。1日250μg以上は過剰症の危険があります。

★抗酸化作用を増強
★セレニウム入りのマルチビタミンで摂取を

マルチビタミン

 健康食品のうち、1種類だけではなく各種のビタミンとミネラルを組み合わせたものがマルチビタミンと称されています。栄養素不足を防ぎ、体内での栄養素のバランスを取り、栄養素の機能性成分を継続的に補うための健康食品です。ビタミンDとカルシウムの相乗効果など、ビタミンとミネラルには単独で摂取するよりも組み合わせて摂取した方がより効果を発揮するものが少なくないため、複数の栄養素を組み合わせているのです。
 現実の食生活を大きく変えることは非常に難しい事ですから、マルチビタミンを摂取して栄養素の不足のない、かつバランスの良い食生活を送る事によって、全般的な健康を維持する効果が期待できます。

★複数の栄養素を組み合わせ
★不足を防ぎバランスを取る

マルチミネラル

 減食や偏食によって、全般的にミネラルが不足していると考えられるケースでは、マルチミネラルを選択します。ミネラルもビタミンと同様に、相互に影響を及ぼしあっているため、カルシウムとマグネシウムに代表されるように、理想的な比率でバランスよく同時に摂取することが望まれます。
 ミネラルの所要量は物質ごとに大きな違いがありますから、健康食品に含まれるミネラル量は1日の所要量をベースにしたものを選ぶと良いでしょう。
 また、ミネラルは過剰症が出現しやすいので、マルチミネラルに別のミネラルを単体で追加する場合には、総量が許容上限摂取量を上回らないよう注意が必要です。

★複数種類の同時摂取が望ましい
★過剰症に気をつける


 −ビタミン類
 −ミネラル類
 −たんぱく質・アミノ酸類
 −脂肪酸類
 −食物繊維類
 −乳酸菌類
 −ハーブ類
 −ホルモン類
 −酵素類
 −ポリフェノール類
 −糖類
 −ムコ多糖類


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